残念な王子とお節介な姫
序章
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序章
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中学生の頃、俺はただのオタクだった。
勉強はできるが、スポーツは人並み。
人付き合いも苦手で、休みの日は引きこもってゲームばかりしていた。
身長170㎝で中学を卒業した俺は、高校1年生の冬、180㎝に達した。
すると、俺は何も変わってないのに、突然、周りが変わり始めた。
特に女子が。
9月の文化祭の後、教室で片付けをしていると、
「宮本くん、好きです。
付き合ってください。」
と、生まれて初めて告白された。
その頃、俺は3次元の女子が存在する事すら、忘れていたほどで…
咄嗟に、
「ごめんなさい。」
と答えていた。
はっきり言うと、彼女と同じクラスなのは知っていたが、入学して半年近くが経つにも拘らず、未だに名前も覚えていなかったんだ。
それから、そういう事は、頻繁に起こるようになった。
放課後の教室で…
昇降口で…
図書室で…
だけど、俺は、全て断った。
今まで、ろくに女子と喋った事がないのに、いきなりほぼ面識のない女子と喋れる気がしなかった。
そうして、2年間、断り続けた結果、王子と呼ばれるようになり、高校3年生の秋の文化祭で、ミスター**高校に選ばれてしまった。
無理矢理、ステージに上げられ、囃し立てられ、マイクを渡される。
初めて人前に立った俺は、インタビュアー役の女子生徒に何を聞かれても、「はい」と「いいえ」と「ありがとう」しか言えなかった。
序章
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中学生の頃、俺はただのオタクだった。
勉強はできるが、スポーツは人並み。
人付き合いも苦手で、休みの日は引きこもってゲームばかりしていた。
身長170㎝で中学を卒業した俺は、高校1年生の冬、180㎝に達した。
すると、俺は何も変わってないのに、突然、周りが変わり始めた。
特に女子が。
9月の文化祭の後、教室で片付けをしていると、
「宮本くん、好きです。
付き合ってください。」
と、生まれて初めて告白された。
その頃、俺は3次元の女子が存在する事すら、忘れていたほどで…
咄嗟に、
「ごめんなさい。」
と答えていた。
はっきり言うと、彼女と同じクラスなのは知っていたが、入学して半年近くが経つにも拘らず、未だに名前も覚えていなかったんだ。
それから、そういう事は、頻繁に起こるようになった。
放課後の教室で…
昇降口で…
図書室で…
だけど、俺は、全て断った。
今まで、ろくに女子と喋った事がないのに、いきなりほぼ面識のない女子と喋れる気がしなかった。
そうして、2年間、断り続けた結果、王子と呼ばれるようになり、高校3年生の秋の文化祭で、ミスター**高校に選ばれてしまった。
無理矢理、ステージに上げられ、囃し立てられ、マイクを渡される。
初めて人前に立った俺は、インタビュアー役の女子生徒に何を聞かれても、「はい」と「いいえ」と「ありがとう」しか言えなかった。
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