残念な王子とお節介な姫
タコパ
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タコパ

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9月1日(日) 11時。

ピンポーン ♪

俺は姫の部屋のチャイムを鳴らす。

「はーい!」

姫が玄関から、顔を出す。

「課長、おはようございます!」

「おはよう。」

うん。
いつもの元気な姫だ。
よかった。

姫が鞄を持って、出てきて、俺たちは、買い物に出かけた。

姫の部屋から、徒歩5分のスーパー。

たこ焼きの材料も知らない俺は、カートを押す姫の隣に並んで歩くだけ。


結とも、毎週末、こうやって買い物したな。

結と出掛けたのって、ほとんどスーパーしかなかった気がする。

「何、食べたい?」って聞かれて、「なんでも」って答えて、「もう!」って怒られて…

ダメだ。
なんでもすぐに結と結びつけて考えてしまう。

いつまでこんな事が続くんだろう。
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