残念な王子とお節介な姫
そこで結のお義姉さんが口を開いた。
「子供は、うちで引き取らせて
いただけませんか?
私は35になりますが、子供がいません。
不妊治療を長年してきましたが、成果は
上がりませんでした。
宮本さんさえ、ご了承いただければ、大切に
育てさせていただきます。
将来、物事を理解できる年齢になりましたら、
きちんと本当の両親についても話したいと
思います。
お願いします。」
お義姉さんが頭を下げる。
俺も言った。
「俺は、お義姉さんにお任せしようと思う。
結のお義姉さんなら、信頼できる人だと
思うから。」
「今回の事は、理由がどうであれ、あまり
体裁のいいものではありません。
招待客の皆さんには、結の体調を考慮して
無期延期となったと伝えてはいかがでしょう?
子供が生まれてから式を挙げるカップルも
多いですし。」
と、お義姉さんが言うので、
「そうですね。そうします。」
と俺は答えた。
「結さんは?」
父さんが聞いた。
「結は、今は人前に出られる状態じゃない
から。
ごめん。」
俺が謝ると、
「とりあえず、持ち帰って、家族で相談させて
ください。
またご連絡させていただきますので。」
父さんはそう言って立ち上がった。
俺は、会食代を清算して、実家に帰った。
「子供は、うちで引き取らせて
いただけませんか?
私は35になりますが、子供がいません。
不妊治療を長年してきましたが、成果は
上がりませんでした。
宮本さんさえ、ご了承いただければ、大切に
育てさせていただきます。
将来、物事を理解できる年齢になりましたら、
きちんと本当の両親についても話したいと
思います。
お願いします。」
お義姉さんが頭を下げる。
俺も言った。
「俺は、お義姉さんにお任せしようと思う。
結のお義姉さんなら、信頼できる人だと
思うから。」
「今回の事は、理由がどうであれ、あまり
体裁のいいものではありません。
招待客の皆さんには、結の体調を考慮して
無期延期となったと伝えてはいかがでしょう?
子供が生まれてから式を挙げるカップルも
多いですし。」
と、お義姉さんが言うので、
「そうですね。そうします。」
と俺は答えた。
「結さんは?」
父さんが聞いた。
「結は、今は人前に出られる状態じゃない
から。
ごめん。」
俺が謝ると、
「とりあえず、持ち帰って、家族で相談させて
ください。
またご連絡させていただきますので。」
父さんはそう言って立ち上がった。
俺は、会食代を清算して、実家に帰った。