桜恋色
「面白かったですっ」



一時間半の演奏会もあっという間に終わり、



高校生の部活の演奏会ならではの演奏意外のパフォーマンスやら、



演奏する曲のレパートリーは楽しいものばかりだった。




それを懐かしさ半分で観ていたわたしと、



新鮮な気持ちで観ていた椎名くん。



いちいち感じる年齢の壁を、



「俺、高校行ったらブラスバンド部に入るつもりなんです」



こう言って嬉しげに笑う椎名くんが吹き飛ばしてくれる。



「オススメするよっ! 合奏って絶対楽しいから」



一人で練習した音を、



パートのみんなと合わせて、



全部のパートが混ざり合う。



一人じゃ味気なかった音も、みんなと合わせると一変して楽しくなる。



そんな魅力を少しでも知ってほしくて、



熱っぽく語るわたしに、笑顔で頷いてくれる。




「いつか……一緒に合奏したいッスね」



はにかんだ椎名くんに、笑顔を返す。



いつかホントに……、



「一緒に合奏出来るよ。絶対」



それが実現すれば良いって願って言葉にした。



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