お姫様の幸福
「はい?」

急に腕をつかまれ驚いた。

「血、出てる」

「へ?あ、本当だ」
ひじの所に切り傷が出来ていた。

「これぐらい大丈夫ですよ~。」

「でも一応手当てしないと。化膿したら大変だよ?」

と嘉雅先輩はあたしの腕を引っ張って廊下を歩き出す。

「悠木っ、柚里の荷物カバンに入れといてあげて」

嘉雅先輩は妃花里先輩に言った。

「りょうかぁい」

妃花里先輩は教室へ入っていった。

「嘉雅先輩っ。大丈夫ですってば!変な誤解されますよ?」

「誤解?」

「例えばその、あたしと先輩がそういう仲だとか」

「別にいいよ。気にしないし」

「でも1人で歩けますから手離してください」

「わかった」

そういって嘉雅先輩は腕をつかんでいる手を離した。
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