Take me out~私を籠から出すのは強引部長?~
「んー、愛乃ー」

また蕩けた顔で春熙が言ってくるが、これは無視。
昨日は素麺だったし、今日はチャーハンでも挑戦してみようかな。

食事は三食、私が作っている。
料理はできなくもないけど、毎回メニューを考えるのがめんどくさい。
毎日、なにも言わなくても料理が出てきていたあの環境に感謝した。

「なにやってるの?」

「食材の発注」

隣に座って私をぎゅーっと抱きしめながら、春熙が手元をのぞき込んでくる。

私がいま書いているのは、食材の発注票。
外に出られない私の代わりに、郵便受けに入れておくと坂巻さんが買ってきてくれる。

携帯はあの日、没収されたまま私の手には返ってきていない。

ちなみに私が外に出られないのだから当然、春熙に外へ出る気はなく、彼が買ってきてくれるなんてことは絶対にない。
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