Take me out~私を籠から出すのは強引部長?~
「晩ごはんもなに食べたいか考えておいてくれると助かるんだけど」

「んー、愛乃?」

やっぱり蕩けた顔でにへらと笑い、同じ台詞を繰り返す。
そんな彼に私は苦笑いを浮かべる。

今日も後ろから熊のぬいぐるみよろしく抱きしめられて、アニメを観る。
結局、少し前に話題になっていた、女の子の幽霊が出てくる奴にした。
これも本当は橋川くんが勧めてくれた奴だけど、慎重に彼の名前は出さない。

「愛乃が死んだら僕、きっと死んじゃうな」

「ダメだよはるくん、そんなの」

重い重い、春熙の愛情を笑って流す。

「だから愛乃、絶対に死なないでね」

春熙は真剣だけど、そんなの無理。
私だって人間だから、いつかは死ぬ。

「あ、お義父さんから連絡来てたよ。
楽しくやってるかって。
愛乃も元気で楽しくやってますって返事しといたから」
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