Take me out～私を籠から出すのは強引部長？～

表情のない春熙が私を見ている。
暗い暗いその瞳の奥に、取り込まれてしまいそうで身体が震える。

「聞いてるの。
高鷹と……ヤったの？」

答える必要なんかないのに、恐怖に支配された身体は勝手に頷いて肯定してしまう。

「へぇ。
じゃあ、優しくする必要なんかないよね……」

春熙の手が私の身体を這っていき、ぞわぞわと悪寒が駆け抜けていく。

「い、いや。
やめて……」

涙を浮かべて懇願する私を、春熙は無表情に見下ろした。

「そんなこと言っていいの？
愛乃がいい子にしていれば、僕の勘違いでしたって警察に言ってあげるけど」

「……っ」

触れる春熙の唇に、上げそうになった悲鳴は飲み込んだ。