Take me out~私を籠から出すのは強引部長?~
どうしていま、愛乃の隣にいるのは自分じゃないんだろうって悔しかったけど、同時に納得したよ。
だって愛乃は、僕が見たことがない幸せそうな顔で笑っていたから。
愛乃を幸せにするのは僕じゃなくてあいつなんだって思い知らされた。
だから僕はもう、愛乃を諦めるよ。

愛乃がこの手紙を読んでいる頃、僕はドイツへ向かっています。
ポルシェに就職が決まったんだ。
しばらくはドイツから帰らないつもり。
これからは父の鎖を断ち切って、好きな仕事をするよ。
あ、あいつに余計なお世話ばっかりしてって文句言っといて。

愛乃の幸せをいつまでも祈っている。

春熙

そうそう、僕の最初の女はもちろん愛乃だし、最後の女も愛乃だって決めてるから。
じゃあ】

せっかく感動して出そうになった涙は、追伸で引っ込んだ。
だから私に重いって嫌われるのだと、いつになったら気づくんだろう?

「東藤、なんだって?」
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