Take me out~私を籠から出すのは強引部長?~
春熙の顔から一切の感情が消えた。
その瞳はなにも映していない、ただの硝子玉のようだ。
虚無、と呼ぶのがふさわしいくらいの無表情。
私はこの顔を――知っている。
「愛乃を怒るなんてとんでもないね。
怖くなかった?」
一瞬前の顔が嘘みたいに、春熙は笑っている。
でも私は、さっきの顔が忘れられない。
「……私のためを思って怒ってくれてるんだから、怖くないよ」
心臓がばくばくと激しく鼓動した。
普通の顔をして茶碗蒸しを食べながら、背中を冷たい汗が滑り落ちていく。
「愛乃がそう言うのならいいけど。
でも愛乃を怒るような人間がいるところに、このままいるの?」
いつもと変わらない顔をして春熙は聞いてくる。
「できればいたんだけど……。
ダメ、かな」
なんでもないように答えながらも、無意識に言葉を慎重に選んでいた。
その瞳はなにも映していない、ただの硝子玉のようだ。
虚無、と呼ぶのがふさわしいくらいの無表情。
私はこの顔を――知っている。
「愛乃を怒るなんてとんでもないね。
怖くなかった?」
一瞬前の顔が嘘みたいに、春熙は笑っている。
でも私は、さっきの顔が忘れられない。
「……私のためを思って怒ってくれてるんだから、怖くないよ」
心臓がばくばくと激しく鼓動した。
普通の顔をして茶碗蒸しを食べながら、背中を冷たい汗が滑り落ちていく。
「愛乃がそう言うのならいいけど。
でも愛乃を怒るような人間がいるところに、このままいるの?」
いつもと変わらない顔をして春熙は聞いてくる。
「できればいたんだけど……。
ダメ、かな」
なんでもないように答えながらも、無意識に言葉を慎重に選んでいた。