Take me out~私を籠から出すのは強引部長?~
「怒鳴られたりとか怖い思いはしなかった?」

眉を寄せ、春熙の顔が僅かに曇る。

それって誰に?

父に?
それとも高鷹部長?

「怖い思いなんてしてないよ。
それよりむしろ、いろいろ教えてもらって楽しかった」

「ふーん」

興味なさそうにそれだけ言って、春熙は黙ってしまった。
車内に、春熙の好きな洋楽バラードが静かに流れる。

「は、はるくん?」

沈黙に耐えられず、口を開く。

「なに?」

春熙は運転中なのもあるが、まっすぐに前を見たままだ。

「その、……怒ってる?」

「なんでそう思うの?」
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