Take me out~私を籠から出すのは強引部長?~
春熙と唇を重ね、いつも通り見えなくなるまで見送って家に入る。

「ただいまー」

「お帰りなさいませ」

出迎えてくれるのは家族じゃなくお手伝いの永沼(ながぬま)さん。
彼女は私の記憶の中ではずっとお婆ちゃんで、それに小さい頃の写真に写っている姿と現在の姿はやはり一緒で、たまに魔女なんじゃないかとか思ったりする。

「これ。
ちょっとだけ冷やしておいて」

「かしこまりました」

春熙から受け取った紙袋を永沼さんに渡す。
中身は赤ワインだったから、室温より少しだけ冷やした方が私は好み。

「ご入浴されますか」

「そうだね」

「すぐにご用意を」

「お願い」
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