Take me out~私を籠から出すのは強引部長?~
だから私は、春熙との結婚は嫌ではないけれど、話が出ると戸惑ってしまう。


翌日は宿でお昼までゆったりと過ごし、気ままに寄り道をして帰る。
晩ごはんまで食べて、春熙は私を家へ送ってくれた。

「これ」

車を降りる直前、長細い紙袋を春熙に渡された。

「お義父さん、なんだかんだいって落ち込んでるよ。
極上の奴を買っといたから、少しお義父さんと話して」

「……うん」

昨日の朝、気まずくて父と顔を合わせないまま家を出た。
いまだって少し、帰りづらい。
だから春熙のこんな気遣いが、嬉しかった。

「ありがとう、はるくん」

「うん、じゃあまた明日、会社で」

「気をつけて帰ってね」
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