朝マヅメの語らい
「謝るくらいなら引き受けてほしくねえんだわ」
もう一度頭を下げてから、坂巻は印刷したばかりの書類を持って、小走りでエレベーターに向かった。
直属の上司の小言を聞くよりも、上層部の人間に気に入られることのほうが大事だということだろうか。橋爪は眉間にしわを寄せたまま、怒気を含んだため息を吐いた。
「厳しいですね」
横でやりとりを窺っていた神長が呟いた。
「口だけは素直だけど、あいつは心の中じゃ悪たれてるんだ。あの馬鹿がこっちのキャパシティも考えずにくだらねえ仕事を引き受けるから残業はなくならねえし……って、神長氏に愚痴っても仕方ねえけどな」
考えてみれば、神長は坂巻側の人間だ。もともと二人は友人関係にあり、坂巻から仕事の評判を聞かされた総務部長が、改革推進のために神長を呼び寄せたのだ。
つい先ほどまでの釣りの話で、神長に対しての壁を崩してしまったせいなのか、思いがそのまま流れ出す。
もう一度頭を下げてから、坂巻は印刷したばかりの書類を持って、小走りでエレベーターに向かった。
直属の上司の小言を聞くよりも、上層部の人間に気に入られることのほうが大事だということだろうか。橋爪は眉間にしわを寄せたまま、怒気を含んだため息を吐いた。
「厳しいですね」
横でやりとりを窺っていた神長が呟いた。
「口だけは素直だけど、あいつは心の中じゃ悪たれてるんだ。あの馬鹿がこっちのキャパシティも考えずにくだらねえ仕事を引き受けるから残業はなくならねえし……って、神長氏に愚痴っても仕方ねえけどな」
考えてみれば、神長は坂巻側の人間だ。もともと二人は友人関係にあり、坂巻から仕事の評判を聞かされた総務部長が、改革推進のために神長を呼び寄せたのだ。
つい先ほどまでの釣りの話で、神長に対しての壁を崩してしまったせいなのか、思いがそのまま流れ出す。