朝マヅメの語らい
秋イカはアクションを大きめにしたほうがいいと聞いてはいるのだが、まずは様子見だ。もうじき午前四時。船釣りのように大量とはいかないかもしれないが、おそらくそこからが勝負である。
気づけば淡い光が、空と海の境を生じさせていた。橋爪はライトを切ってヘッドバンドを外した。
釣り人にとって、夜明けを見るのは特別なことではない。それでも、刻々と景色が移ろっていく様子を眺めていると、仕事で日々起こる諍いも、取るに足らないもののように感じさせてくれる効果はあった。
ボウズ続きの時があっても、橋爪が釣りを止めようと思わない理由もその辺にある。
(坂巻が釣り、ねえ)
穂先を見つめていると、出来すぎた部下のことが思い浮かんだ。そういえば夏頃から、海にはまっているという話は周りから時々聞く。
しかし、釣りさえできればその相手が誰であっても構わないというわけではないだろう。教えるならば神長が適任だ。
気づけば淡い光が、空と海の境を生じさせていた。橋爪はライトを切ってヘッドバンドを外した。
釣り人にとって、夜明けを見るのは特別なことではない。それでも、刻々と景色が移ろっていく様子を眺めていると、仕事で日々起こる諍いも、取るに足らないもののように感じさせてくれる効果はあった。
ボウズ続きの時があっても、橋爪が釣りを止めようと思わない理由もその辺にある。
(坂巻が釣り、ねえ)
穂先を見つめていると、出来すぎた部下のことが思い浮かんだ。そういえば夏頃から、海にはまっているという話は周りから時々聞く。
しかし、釣りさえできればその相手が誰であっても構わないというわけではないだろう。教えるならば神長が適任だ。