朝マヅメの語らい
橋爪はグリップを握りなおし、リールを巻いた。
(休みの日まで、気を遣わせたくもねんだよな)
坂巻の仕事ぶりを見ていると、そんなに他人本位で疲れないのかと、橋爪はいつも疑問に思う。
会社から求められていることを言われるまでもなく察知して、誰が相手でも的確に応える能力は認めるが、果たしてそれは坂巻自身の考えや目指すものと合致しているのだろうか。
仕事はできるし、誰の役にも立つ。しかし、八方美人の事なかれ主義の先に、坂巻自身が何を求めているのかが良く分からない。
改革派、保守派、それぞれを助けようとしたところで、現実的にはどちらか一方しか生き残れないのだ。
一度でいいから本音を聞いてみたいという気持ちもあるが、おそらくそれは無理だということも、橋爪はこの二年でよく分かっていた。
あの男は絶対に他人の悪口をこぼさない。面と向かって上司に悪態をつくことがあるとは思えなかった。
(休みの日まで、気を遣わせたくもねんだよな)
坂巻の仕事ぶりを見ていると、そんなに他人本位で疲れないのかと、橋爪はいつも疑問に思う。
会社から求められていることを言われるまでもなく察知して、誰が相手でも的確に応える能力は認めるが、果たしてそれは坂巻自身の考えや目指すものと合致しているのだろうか。
仕事はできるし、誰の役にも立つ。しかし、八方美人の事なかれ主義の先に、坂巻自身が何を求めているのかが良く分からない。
改革派、保守派、それぞれを助けようとしたところで、現実的にはどちらか一方しか生き残れないのだ。
一度でいいから本音を聞いてみたいという気持ちもあるが、おそらくそれは無理だということも、橋爪はこの二年でよく分かっていた。
あの男は絶対に他人の悪口をこぼさない。面と向かって上司に悪態をつくことがあるとは思えなかった。