獣な彼の目覚める独占欲~エリート准教授に熱い夜を教えられました~
そう指摘すれば、ファイサルは頷いた。
「確かに」
互いに目を合わせ、ニヤリ。
彼は鈴音に向き直り、彼女の手を取る。
「今回は諦めるが、また改めてお誘いしますよ。美しいお嬢さん」
魅惑的な笑みを浮かべ、チュッと鈴音の手の甲にキスをするファイサル。
彼女は呆気に取られて固まっている。
全く、油断も隙もないな、この男は。
心の中で毒づきながら、目を細めてファイサルに目をやる。
「彼女、俺がホテルまで送って行こうか?お前はまだここにいるんだろ?」
スッと立ち上がって、ファイサルが俺に聞いてきたが、こいつの申し出に素直に頷けなかった。
ファイサルが鈴音を送る?
冗談じゃない。
親友としては信頼しているが、こんな危険な男に鈴音を送らせるわけにはいかない。
「大丈夫だ。申し出には感謝するが、俺達ももうしばらくしたら一旦ホテルに戻る」
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