獣な彼の目覚める独占欲~エリート准教授に熱い夜を教えられました~

14、ずっと一緒に

「うわ~、写真で知ってたけど、このスフィンクスの参道凄いね。それに入り口の塔門も高い!」
四十メートルはありそうな塔門を見上げる。
「昔はこの参道の近くまでナイル川が流れていたらしいよ」
鷹臣君の説明に「へえ~」と頷く。
私と鷹臣君は今カルナック神殿を観光中。
ここは、歴代のファラオが増改築を繰り返し行ったエジプト最大の神殿だ。
この四十頭あるスフィンクス像や高さ二十メールを超える石柱、三十メールのオベリスク、歴代ファラオの巨像などが有名。
とにかく大きくて、高さがあって、首の筋がおかしくなりそう。
「こんなに大きいと、梯子車使って上の方のレリーフ見たくなるよね。ちょっと首が痛くなってきた」
レリーフというのは浮き彫りのこと。
首をさする私のコメントに鷹臣君はクスッと笑う。
「鈴音らしい発言だね」
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