俺様系和服社長の家庭教師になりました


 部屋にはテーブルを挟んでソファが2つ置いてある。向かい合うように座り、翠が挨拶をした後に話をすすめた。

 「お客様、本日どのような物をお探しでしたか?」
 「色、冷泉色(れいぜん しき)だ。」
 「失礼しました。冷泉様。」
 「、、、まぁいい。海外のお客に贈り物をしたい。日本製のものはないか?日本限定でもいいが。」
 「そうですね、、、。ほとんどがギリシャ製になっておりますが。あ、日本のタオルメーカーとのコラボ商品はあります。タオルは日本から仕入れ、それに刺繍をギリシャで行っている物がございます。日本限定の物でしたら、たくさんありますが、ハンカチや時計、アクセサリー、小物類などございます。」


 お客様にプレゼントということで、バックや服などをあえて勧めなかった。
 色は、少し悩んだ様子を見せたが「タオルとハンカチを見せてくれ。」と言った。

 翠は1度退室して商品を取りに行く。他のスタッフが心配そうに見つめていたけれど、それに首を振って「大丈夫です。」という気持ちを込めて伝えた。
 

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