社内溺甘コンプレックス ~俺様社長に拾われました~
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「前原! 企画書が違う!」
社長室に怒号が飛んで、私は身を固くした。
「これはイソラに渡すやつだろうが! もうLANA(ラナ)の担当が下にいるんだぞ!」
「はははい! すみません!」
朝とは人が変わったように目を吊り上げている社長に頭を下げ、私は急いでパソコン画面にファイルを開く。
「早くしろ!」
「はいぃ!」
パワーポイントの内容を今度こそ確認して印刷ボタンを押し、コーヒーを用意しようと立ち上がる。
「ペットボトルでいい! 先に行ってるぞ。資料忘れるなよ!」
「ひゃい!」
部屋を出ていく姿を見送る間もなく、私は印刷した企画書と来客用にストックしてあるお茶のペットボトルを人数分抱えてドアを出た。