社内溺甘コンプレックス ~俺様社長に拾われました~
「やっぱり住むなら会社の近くがいいなぁ。そう考えるとこの部屋、めちゃくちゃ便利ですね。オフィスの上なんて、最高じゃないですか!」
往復通勤時間が五時間に及ぶ私からしたら、五分で出社できる生活なんて想像もつかない。整髪料がべったりで脂光りしたおじさんと接触せざるをえない毎日のつらい通勤を思い出し、心情がたっぷりこもったつぶやきが漏れてしまう。
「本当にいいなあ、この部屋……」
一瞬の間をおいて、社長がぽつりと言った。
「住むか?」
「……え?」
社長はクッションに体を預けたまま、表情を変えずに続ける。
「俺は別に構わない」
「え、ええと……」