社内溺甘コンプレックス ~俺様社長に拾われました~

 ほかの女性スタッフが「いいなあ」と羨ましそうに見てくれるし、イソラに見立ててもらえることがどんなに貴重なことなのかもわかる。

「そう、ですかね」

 戸惑いながらも楽観的な気持ちが湧いてきて、社長をちらっと見やった。隅に立ったままの彼は、厳しい顔で何かを考え込んでいる。

 腕組みをする上司の姿を見ながら頭をよぎるのは、いつかの彼の言葉だ。

『自分の見た目が変わって自信をつけていくヤツらを見てるのは、楽しい』

 もし、ここで私の見た目が変わったら、社長も喜んでくれる?

 そんな思いが、私の背中を押した。

「あの、じゃあ、一度だけなら……」

「本当に⁉ よかった。じゃあ準備してもらって、その間に別のアイテムをレビューしていきますね」

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