社内溺甘コンプレックス ~俺様社長に拾われました~
…
夏の空が突然表情を変えるように、社長の態度の変化も唐突だ。
「前原、資料が足りてないぞ!」
「えっ」
社長室にほど近いデスクでノートパソコンと睨み合っていたら、フロアに低い声が響いた。社長室のガラスの仕切りに片手をついて、見目麗しいわが社のトップが資料をばさばさ揺らしている。
「す、すみません。漏れがありましたか」
急いで席を立つと、社長は私に資料を押し付け、出かける支度を始めた。彼はこれから巨大ECサイト運営会社の担当者と打ち合わせだ。
「KUROKUROの提案書、リニューアルの具体的な内容が添付されてない」
「ええと、サイトリニューアルはまだ半年後なので不要かなと……」
夏の空が突然表情を変えるように、社長の態度の変化も唐突だ。
「前原、資料が足りてないぞ!」
「えっ」
社長室にほど近いデスクでノートパソコンと睨み合っていたら、フロアに低い声が響いた。社長室のガラスの仕切りに片手をついて、見目麗しいわが社のトップが資料をばさばさ揺らしている。
「す、すみません。漏れがありましたか」
急いで席を立つと、社長は私に資料を押し付け、出かける支度を始めた。彼はこれから巨大ECサイト運営会社の担当者と打ち合わせだ。
「KUROKUROの提案書、リニューアルの具体的な内容が添付されてない」
「ええと、サイトリニューアルはまだ半年後なので不要かなと……」