社内溺甘コンプレックス ~俺様社長に拾われました~
「水を買ってくる。前原、こいつ見ててくれ」
「あ、はい」
コンビニに走っていく社長を見送って、私は名取さんに視線を戻す。顔は赤いけど平気そうだと思っていたら、そうでもなかったらしい。
だいぶ飲んでたもんなあ、とうなだれている営業マンの前にしゃがみ込んだ。
「気分は悪くないですか?」
尋ねた途端、耳まで赤くなった顔が持ち上がった。とろんとした目で見つめられたと思ったら、そのまま彼の体が前のめりに倒れこんでくる。
「わ、ちょっと」
かぶさってきた彼をしゃがんだまま受け止めた。地面に膝をつきながら、私の肩に顔を埋めている名取さんに声を掛ける。
「大丈夫ですか?」