君が夢から覚めるまで
16.キャンプ
怜は大学でアウトドアのサークルに入ったらしく、サークルのメンバーとつるむ事が多くなったようだ。
なかでも2年生の先輩に特に可愛がってもらってるようで、怜の話題にはいつもその先輩が出て来た。
この人懐っこい性格は男女ともに好かれ人気だ。
「今度、サークルのキャンプがあるんだけど、香帆ちゃんも来ない?みんな彼氏とか彼女連れて来るらしいんだけど」
「私が行って良いの?」
「うん、他の大学の子とか、社会人とかも来るらしいよ。香帆ちゃんをみんなに紹介したい」
「なんか緊張するよ」
「大丈夫だよ。俺が一緒だし。…ね、いいでしょ?ダメ?」
いつものおねだりコースだ。
ちょっと上目遣いで言われたらもう笑うしかない。
「うん、いいよ、行く」
「やったー‼︎ちなみに一泊二日の泊まりだから」
「え?」
「バンガロー借りるんだって。けど、お風呂とかもちゃんとある宿泊施設だから大丈夫だよ」
嬉しそうにはしゃぐ怜を香帆は微笑ましく思った。
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