いちごキャンディ×ブラックチョコレート
「はぁ……はぁ……」


長い時間そうしていたような気もするし、一瞬の出来事のようにも感じた。

やっと離れた唇からは濃厚な時間を過ごしたことを証明するかのように甘い吐息が漏れる。


「汐理……さ、ん。今の……ってうわあ!」


どうしてキスをしたのか理由を問おうした時だった。

彼は軽々と私を持ち上げて玄関に向かってた私の体を寝室の方へと運び出した。


「ちょっ……下ろしてください!わ、私重いですから」

「降ろさない。絶対に降ろさない」


先程まであんなに泣いていたのに、今では逆に顔が火照っている。


「一体どうし」

「依知子」

「は、はい」

「忘れたい?」
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