いちごキャンディ×ブラックチョコレート
「……可愛い」

「え!?」

「あ、ごめん。つい」

「い、いえ!」

「……」

「……」


とはいえこの状況は非常に困ったものだ。

依知子も目を泳がせて、このあとどうしようと言った表情を見せる。


「とりあえず……服着た方がいいな」

「っ!?は、はい!!」


彼女は一度布団の中に潜ると、自分が身一つだったことに気づいたようで、そのあと急いで床に落ちている服を着始めた。

そこら辺に脱ぎ散らかしたこともあり、服はくたびれている。

俺もとりあえず服を着るが、俺の様子をチラチラと気にする依知子の姿が目に入る。

ばっと俺が彼女の方を見ると、恥ずかしそうに顔を伏せた。
< 112 / 194 >

この作品をシェア

pagetop