いちごキャンディ×ブラックチョコレート
「いない」


進藤先輩の席に着いたものの、既に帰ったようで彼の姿はそこになかった。

その代わり。


「お疲れさん」


槇さんの姿があった。

彼は今日も残業らしい。

進藤先輩じゃないのか。


「今、進藤先輩じゃないのかーとか思ってただろ?」


ギクリ。

私が思っていたこと言い当てられてしまった。

しかも進藤先輩のことを。

ちょっと照れくさい。


「それは……まぁ、そう思いますよ」

「ひどいな。あ、チョコレートあるけど食べる?」

「いただきます。いちごキャンディいります?」

「それ進藤さんにあげるために持ってきたやつじゃないのかよ」

「持ってきたのは1つじゃないんで」


そう言って反対の手に握っていたキャンディを見せる。

確かに進藤先輩にキャンディを渡そうと思ってここに来た。

でもきっと槇さんも残業しているだろうと思ってキャンディは2つ持ってきていた。
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