お見合い婚 俺様外科医に嫁ぐことになりました
修矢の言葉が千花の胸に突き刺さる。
(元彼に貴重な時間を割いているのと同じ……? 自分を振った相手にいまだに囚われているってこと?)
ここ二年間、ぼんやりと霞んでいるようだった千花の心がスーッと晴れ渡っていく感覚だった。
そんなに無駄なことがほかにあるだろうか。もしかしたらあまりにももったいないことをしてきたのではないか。
「結婚に相思相愛が必要だと言うなら、これから俺のことを好きになればいい。見合いは断らないし、結婚もする」
いろんなことを飛ばして修矢がそんな宣言をするとは思いもせず、千花がきょとんとして目を瞬かせる。
「私、まだ返事をしていないんですが」
結婚するともしないとも。いや、どちらかと言えば断るつもりで今日は見合いに臨んだのだから。
「幸せな結婚がしたいのなら、その夢を俺が叶えると言ってるんだ。異論はないだろう」
自信たっぷりに言い放った修矢は、刺すような視線を千花に向けた。