お見合い婚 俺様外科医に嫁ぐことになりました

『なるほどね。親の交友関係も重要ってわけね』


父親がもたらせた出会いだと聞いた東子は、手帳にメモで残しているのでは?と思うほど千花の話に真剣に聞き入った。


「それでね、明日の夜までに結婚式を挙げたい会場を決めておいてって言うの」
『明日の夜までに? ずいぶんとせっかちね』


東子の言葉を受けて、千花が「そうだよね?」と便乗する。やっとまともな意見を聞ける相手と話せた。


『まぁ、二ヶ月のうちに結婚するとなれば仕方ないかもしれないけど』
「あまりにもめまぐるしくて」
『でも、決断力のある男は嫌いじゃないわ。ぐずぐずしているよりよっぽどいい。決めたら即行動。それはビジネスの世界も同じ』


もしかしたら、自分よりも東子の方が修矢の花嫁にはぴったりなのではないか。千花はふとそんなことを思った。
決断力が早い者同士、話がすんなりと進みそうである。


『千花はどんなところで式を挙げたいの? 昔から結婚願望が強かったんだから、なにかしらあるでしょう?』

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