お見合い婚 俺様外科医に嫁ぐことになりました

『どんな人なの?』
「久城総合病院の小児外科医」


千花がそう答えた途端、東子はそれまでの疑心暗鬼的な態度を百八十度転換させた。


『その人と結婚するのよ。絶対に』


力強く言われ、ベッドの上で千花は思わずずっこける。

そういえばそうだった。東子はハイスペック男子にとても弱い。

そういった男性と知り合う機会を増やすため、東子は猛勉強の末に一流と呼ばれる大学に進み、さらには日本でも名高い総合商社への就職を勝ち取った。東子曰く、身を置く環境がなによりも大切だそうだ。中小企業勤めでは、一流の男と出会う機会が格段に減る、と。

千花のように実家の弁当屋で働いていては、それこそ一生お目にかかることが無理だと思われていた。

ところが商社の営業職に就いた東子は、同期の男性顔負けの働きぶり。めきめきと頭角を現し、ハイスペック男性たちをひれ伏せるほどの片鱗を見せ始めているらしい。
東子に言わせれば、〝思っていたのと違う!〟だそうだ。

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