年下御曹司の、甘い提案が聞きたくて。
「…ねぇ、輝」
我慢出来ずに口を開く。
今のは誰?と唇の先まで出掛かったけれど、それを聞くのも憚れるような雰囲気が彼にあり、「知り合い?」と簡単に訊ねた。
「ああ。ちょっと……前の仕事の関係者なんだ」
歯切れ悪く問いには答えてくれるけれど、輝の目線は直ぐに私の方から外れていく。
「そうなんだ。凄いね。ロイヤルスイートに泊まってるなんて」
そうは言っても、私達が止まっている部屋も多分普通のツインじゃない。
露天風呂付きという時点で、スイートに近いくらいの価格を支払うのだろう…とは思うが。
(それも全部輝が支払ってくれることになるんだよね。これまでの旅行代も全部、彼が支払ってくれてるから)
彼は旅行代を支払える理由を、前職に勤めている間に貯めたマイルと貯金のお陰だと言っていた。
私は頭の中で、輝の前職について思い返した。
彼は北芝電機に入社する前、輸入を手掛ける商社に勤め、そこの海外支社を点々としながら勤務していたと話していた。
彼女とは、その頃の知り合いなのだろうと思うが、どう見てもお金持ちのお嬢様みたいな雰囲気で、勤めなどもしている感じではなかった。
我慢出来ずに口を開く。
今のは誰?と唇の先まで出掛かったけれど、それを聞くのも憚れるような雰囲気が彼にあり、「知り合い?」と簡単に訊ねた。
「ああ。ちょっと……前の仕事の関係者なんだ」
歯切れ悪く問いには答えてくれるけれど、輝の目線は直ぐに私の方から外れていく。
「そうなんだ。凄いね。ロイヤルスイートに泊まってるなんて」
そうは言っても、私達が止まっている部屋も多分普通のツインじゃない。
露天風呂付きという時点で、スイートに近いくらいの価格を支払うのだろう…とは思うが。
(それも全部輝が支払ってくれることになるんだよね。これまでの旅行代も全部、彼が支払ってくれてるから)
彼は旅行代を支払える理由を、前職に勤めている間に貯めたマイルと貯金のお陰だと言っていた。
私は頭の中で、輝の前職について思い返した。
彼は北芝電機に入社する前、輸入を手掛ける商社に勤め、そこの海外支社を点々としながら勤務していたと話していた。
彼女とは、その頃の知り合いなのだろうと思うが、どう見てもお金持ちのお嬢様みたいな雰囲気で、勤めなどもしている感じではなかった。