秘密の出産が発覚したら、クールな御曹司に赤ちゃんごと愛されています
――あいつ、大丈夫かな。
あの男の話を聞かないが、何かされたりしていないだろうか。
胸に宿った嫉妬の火がなかなか消えてくれず、友里のことで頭が埋め尽くされる。
おおかた仕事が片付いていることもあって、今日はもう退社しようと考えてパソコンの電源を落とした。
このままマンションに帰っても一人でいろいろと邪推してしまうだけだ。迷惑かもしれないけれど、友里と樹里に会いたい。
何か手土産を持って会いにいくことを決めて、会社を出た。
友里の家の前に着きインターホンを押すと、すぐに扉が開いた。
「小野寺くん……っ!!」
顔面蒼白で出てきた友里の目にはうっすらと涙が浮かんでいる。何事かと驚いたのと同時に、ぎゅっとジャケットの裾を握られた。