秘密の出産が発覚したら、クールな御曹司に赤ちゃんごと愛されています
直樹に相談しようかと思うけれど、彼は今、会社のことで多忙を極めている。

多数の会社を束ねる小野寺グループの社長になる人で、近々お父さまからの引継ぎが本格的に行われる。

 昔から大企業の息子で御曹司であることは知っていたし、私とは全然違う場所で生きている人だと分かっていた。

 昔はこんな私と釣り合うわけないって卑下ばかりしていたけど、今は違う。私ができることは少ないかもしれないけれど、できる限りのことをして彼を支えたい。

 そう思うのなら、彼の側にいるべきだ。

 一緒に住んでほしいと望まれている。彼の身の回りのことを、少しでもしてあげられたら……喜んでもらえるかもしれない。

「直樹と……一緒に、住む」

 思わず口にしてしまって、ぶわっと汗をかくくらい全身の熱が上がる。

 大好きな人と一緒に暮らせるなんて、どうしよう、嬉しくて舞い上がってしまいそう。
仕事が忙しいから、なかなか一緒に過ごす時間はないかもしれないけれど、離れて暮らしているよりは増えるだろう。

 それに彼のプライベートな時間を垣間見ることができるし、朝目覚めたらすぐ側に直樹がいる――
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