マリッジリング〜絶対に、渡さない〜
どうして大地は、私に嘘をついたんだろう。
どうしてあの人のリップが、大地の上着についてしまったんだろう。
どんな状態で、どうやって、どんなふうに…考えれば考えるほど、頭の中がぐちゃぐちゃになる。
早く話がしたい。
何があったのか、直接大地の口から聞きたい。
亜矢を園バスの停留所にお迎えに行った時も。
亜実に笑顔でいつものようにおかえりを言った時も。
一刻も早く、大地と話してこのモヤモヤを晴らしたい…心の中では、それだけを願っていて。
ただただその時を、待ち続けていた。