隣人はクールな同期でした。
「じゃぁそれもいいです。
 イロイロと問い詰めてスミマセンね。
 吹雪さんの実態云々はもう聞きません。
 なので昨日のカミングアウトも
 聞かなかった事にしようと思います」


なんとも強引な強制終結だこと。
まぁでも
女装までして秘密を貫き通すくらいだから
この謎めいた人にはよっぽどの理由があるんでしょう。
アタシだって大人なんだし
それくらい察しないと。


「さっすがセツナさん!
 話がわかるぅ~」

「・・・はぁ。」


なぜでしょう。
アナタに言われると無性に腹が立ちます。


「じゃぁ業務開始時間なので
 アタシはこの辺で失礼します」

「うんうん。
 私も仕事に戻ろうかな。
 今日も打ち合わせ頑張りましょうね!」

「・・・はぁ。」


男だとわかったからだろうか。
2人で打ち合わせが妙にやりづらいです。
見た目は女だし中身は男だし…
今後アナタとどう接したらいいんです?


「男と女の切り替えがすごいなぁ…」


彼女(彼)の後ろ姿を見つめながら
思わず関心してしまったよ。
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