隣人はクールな同期でした。
“好き”が愛情だという事に。


「そう…。」


俺の言葉を聞いたヒナコは
俯き加減に小さく呟いたが…
その反応は
思っていたよりもずっと落ち着いている。

それよりむしろ――


「そうだと思ってたけどね」


俺の方が驚かされたくらいだ。


「お前いつからそれを…」

「んー…いつからだろ。
 正直、結構前から気付いてはいたよ。
 だってジンくん…
 あの人の前だといつも自然体だもん。
 私が知らない顔をしてるもん。
 それに…
 七星さんの前じゃ
 絶対に煙草吸わないし。
 それも意味があるんでしょ?」


煙草の事まで気付いていたんだな…。


「だけど…そんなの認めたくなかったから…
 知らないフリしてた」


わかっていたからなのか
取り乱すワケでも戸惑うワケでもなく
至って冷静なまま。

こんなヒナコを見るのは初めてだ。


「知ってはいたけどさ…。
 だけどジンくんの口から言われると
 本当に現実なんだって…
 思い知らされるね…」


悪いな…ヒナコ。
優しく掛けられる言葉が見つからねぇ…

< 417 / 487 >

この作品をシェア

pagetop