総長さんが甘やかしてくる③


「しかし勿体無いなあ。女の子は君と関わりたくて仕方ないのに」

「どうだか」

「君から声をかけてみればいい。日替わりで味見できるだろうから」

「……必要ない」

「紹介したい子がいるんだけど」


木良には、子供の頃から家族のように仲良くしている女がいた。


それが、霞だ。


「君の大ファンでさ。『サインもらってきて!』なーんて言うんだ。そうだ今度ツーショット写真撮ってあげてよ」

「俺はお前のように振る舞うつもりはない」

「そのままでいいさ。サービスなんて必要ない。君が笑うなんて、誰も思ってないから」

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