一途で甘いキミの溺愛が止まらない。
「上条くん…!なんでもないよ」
「おはよう!」
すごい…蓮くん効果はすごい。
あの微妙な空気が一瞬にして温かくなり、みんな笑顔で蓮くんに挨拶する。
「そっか、なら良かった。
おはよう」
蓮くんは綺麗に笑って挨拶を返すのだけど…その視線は明らかに私の方に向けていて。
ど、どうしよう…!
もう蓮くんのにおわせが始まっているのだ。
「それより上条くん、見てよ。
菜穂ちゃん、前髪切ったんだって!
すっごく可愛くない!?」
ダメー!!っと叫びたくなったのだが、逆に怪しまれるからできるはずもなく。
少し俯くことしかできない。