一途で甘いキミの溺愛が止まらない。
「そうですか、もう蓮さんに婚約者が…」
「はい。
本当に素敵な女性で俺にはもったいないです」
蓮くんはお世辞か、気を遣ってそう言ったのだろうけど、それでも私は嬉しくて胸が高鳴る。
もったいないだなんて…その言葉、私が蓮くんに言いたい。
私に蓮くんはもったいないって。
「まあ、そこまで素敵な方なのですね。
桃原さん、どうぞよろしくお願いします」
すると蓮くんの言葉を聞いた女の人が私に敬語で挨拶してきた。
こんな私にまで敬語だなんて…本当に申し訳なくなったけれど、とりあえず頭を下げる。
そんな中、すぐ近くでこそこそと話す声が聞こえてきた。
「蓮さんの婚約者だからすごい人なんでしょうね…」
「そうですな。
…でも桃原って名前、聞いたことあるか?」
「……さあ?どういう繋がりが…」
これは、わざとだろうか。
明らかに聞こえるように言ってきてるようにしか見えない。