一途で甘いキミの溺愛が止まらない。




「はぁぁ!?
あんた、そんなに愛されてんの!?」



「だ、だから声が…!」



千秋ちゃんは私の話に驚き、また大きな声を出した。



「だって上条が菜穂を溺愛してるだなんて………いや、そりゃそうか。


だって菜穂可愛いからね。
小動物みたいでふわふわしてるし、理想の女の子だし。


これは上条でも落ちるわね」



すごく自信有り気に言う千秋ちゃんだけど、全然そんなことはない。



むしろいつも蓮くんとの差を感じて悩んでいるのだ。



千秋ちゃんみたいにしっかりしていて、自分の意思をちゃんと持ってる子だったらどれだけ良かっただろうっていつも思う。



千秋ちゃん、大人っぽくて綺麗だし。



なのに私は子供っぽいし地味だし、いつまで経っても成長しない。



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