一途で甘いキミの溺愛が止まらない。
勉強もスポーツもできる上に、性格も容姿もいい上条くんは、誰もが認める完璧人間。
男女問わず人気者で、先生からも絶大な信頼を得ている。
爽やかなイケメンで、いつも優しい笑顔を浮かべ、誰にでも同じように接する上条くん。
それなのにまさか…罰ゲームに乗る人だったなんて。
そう思っても仕方ない。
上条くんにも高校生らしい部分があるってことだ。
そんな上条くんが太陽の存在だとしたら、私…桃原 菜穂(ももはら なほ)は月にさえなれない地味女。
いつも隅の方で過ごしている。
唯一心が許せる友達は、高校二年になってクラスが離れてしまい、今は数人のグループに入れてもらってるようなもので。
私の存在価値はなしに近い。
むしろゼロだ。