好き。好き。大好き

心愛

え?

なんで・・・

「詩織。心菜」

「お帰りなさい」

「あっ」

「心愛。言ってこい」

竜也

ありがとう

「ただいまっ」

「先輩も、来てるんだったら、上がっていってください」

「あぁ」

「竜也・・・」

「大丈夫だ」

本当かな?

リビングに行くと普段通りの
この家で、ピリピリしている

おばさんとおじさん

「心愛」

ビクッ

「お父さん。そんな怖がらせないの」

え?

「全く。だから、心愛が嫌われてるって思うんじゃないの?」

「そんなことは」

「いいんだ。わかっている。
心愛と心菜に寂しい思いをさせていたようだ。
すまない」

「おじさん・・・」

「で?今日は話があったんだろ?
詩織と心菜は席を外してくれないか?」

2人は顔を見合わせて

リビングから、出て行ってくれた

こんなにも、緊張するんだ

竜也に伝わっちゃうかな

あたしがドキドキしてるの

「竜也君。だったね?」

「はい。詩織から話は聞いているよ」

「・・・」

詩織、話してたんだ

「本当は、心愛も大事な娘だ。
詩織を泣かせた奴に、心愛を幸せにできるのか不安だったがな」

「おじさん」

「わかっています。詩織を泣かせてしまったことも
俺が至らなかったせいで・・・俺が、気持ちに嘘をついてしまっていたせいで
傷つけたことも百も承知です。

でも、心愛を幸せにしたい気持ちは、詩織と付き合っていた時にはなかった気持ちです。
お願いします。俺と心愛の結婚を認めてください」

そう言って頭を下げた竜也

「あたしからも、お願いしますっ」

そう言って、頭を下げた、あたしに

おばさんが笑いながら
「頭を上げなさい。2人とも」

え?
< 57 / 109 >

この作品をシェア

pagetop