"あやまち"からはじめませんか?


作り始めに比べて、たんだんと形になって来た。


「そういえば、コスプレ喫茶の衣装に追加の特別衣装って書いてあったけど何をやるの?」


それは1・2年生の男子がふざけて書いたものだ。


「メイドですよ」


メイド!?


コスプレとしての衣装はキャラクターだったり、執事の衣装として用意できないのは

自分たちで作っていたんだけど、メイド服なんてあったっけ?


「執事があったらメイドさんもいなきゃダメじゃないっすか~

家庭科部の吉田さんに頼んでこっそり作ってもらいました」


全く、気づけばそんなこと……。

でもまぁ、それを着る子がいいって言ってるならいいか。


「会長もメイドさんどうですか?」

「絶対嫌!それに私は当日現場監督だし……」


ちぇっ、なんて男子たちは口をとがらせる。



「つーか、結衣さんにセクハラすんなよな」


すると宇佐美くんがやって来て口をはさんだ。



「なんだよ、宇佐美は会長のメイド服見たくねぇの?」




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