懲らしめて差し上げますっ!~じゃじゃ馬王女の下克上日記~
「わかればいい」と王太子はすぐに着席したが、ラナはこれで終わりにする気はない。

立ったままで、ニッコリと品よく微笑んでみせた彼女は、議事堂内をゆっくりと見回して口を開いた。


「もうひとつだけ、発言させてくださいませ。皆様にどうしてもご覧いただきたいものがありますの」


そう言って彼女が懐から取り出したのは、何十通もの手紙の束である。

なんの手紙かと皆が不思議そうな目を向ける中で、ラナは一通を開封し、中の便箋を読み上げた。


「前略、麗しきマリアンヌ嬢。君の美しさに心を囚われた私は、哀れな小鳥。どうかそのシルクの如き清純な手で、私を鳥かごから救い出しておくれ……」


女性への恋文は、書き出しも中盤も、男心がポエムのように綴られている。

ラナが読み始めてすぐに、王太子は「ワー!」と叫んで立ち上がったが、厳しい顔をした国王に「黙って座っていなさい」と叱られていた。

その慌てっぷりでは、誰が書いたものなのかは言わずもがな。

議事堂内にはザワザワと、動揺が広がる。

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