こじれた恋のほどき方~肉食系上司の密かなる献身~
「ああ。まだ信じられない。お前を手に入れるためにどれだけの時間を要したか……」
しみじみと実感しているのか、最上さんは天井を仰いだ。するとそのとき、板の間のテーブルに置いてあった最上さんのスマホが鳴った。
こんな朝から誰だと言うように少しムッとした顔でスマホを手にすると、画面に表示された名前を見た最上さんの顔色がすっと変わった。
「もしもし、最上です。ええ、はい……えっ! わかりました。彼女はすぐそばにいますよ、ちょっとわけあってスマホを落としてしまったようで」
ちらっと私を見るその目に、なにか焦りのようなものを感じ、誰からの電話なのか、その内容はなんなのか気になって仕方なかった。
「中西専務からだった。凛子、親父さんの病院に急ぐぞ」
通話を切った最上さんがスマホを閉じる。その表情には余裕がなく、まさか父になにかあったんじゃと不安がよぎった。
「ま、まさか……まさか――」
そんな私の胸中を悟ってか、最上さんが「安心しろ、悪い知らせじゃない」と言ってふっと私に微笑んだ。
「親父さんの意識が少し戻ってきたらしい」
「え! お父さんの意識が……」
私たちは中西さんの早朝の連絡により、朝食も摂らずに服に着替えると最上さんの車で国立清栄病院へと向かった――。
しみじみと実感しているのか、最上さんは天井を仰いだ。するとそのとき、板の間のテーブルに置いてあった最上さんのスマホが鳴った。
こんな朝から誰だと言うように少しムッとした顔でスマホを手にすると、画面に表示された名前を見た最上さんの顔色がすっと変わった。
「もしもし、最上です。ええ、はい……えっ! わかりました。彼女はすぐそばにいますよ、ちょっとわけあってスマホを落としてしまったようで」
ちらっと私を見るその目に、なにか焦りのようなものを感じ、誰からの電話なのか、その内容はなんなのか気になって仕方なかった。
「中西専務からだった。凛子、親父さんの病院に急ぐぞ」
通話を切った最上さんがスマホを閉じる。その表情には余裕がなく、まさか父になにかあったんじゃと不安がよぎった。
「ま、まさか……まさか――」
そんな私の胸中を悟ってか、最上さんが「安心しろ、悪い知らせじゃない」と言ってふっと私に微笑んだ。
「親父さんの意識が少し戻ってきたらしい」
「え! お父さんの意識が……」
私たちは中西さんの早朝の連絡により、朝食も摂らずに服に着替えると最上さんの車で国立清栄病院へと向かった――。