真実(まこと)の愛

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有明テニスの森駅近くの、(そび)え立つタワーマンションの前に、恭介と麻琴はいた。

「ここって……もしかして……」

「そうだよ、僕の家」

……いやいやいや、そうじゃなくって。

まさか、こういうシチュエーションで「彼のマンション」に来るとは思わなかった。
あの頃、ここに住んでいることは知っていたが、最後まで招き入れられることはなかった場所だ。

……まぁ、別に、だからと言って「彼の部屋」へ行くわけじゃないけれど。

「ここね……ややちゃんが住んでいるマンションなのよ」

かつて、麻琴が()ばれたかった部屋の主と一緒に住んでいる。

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