ただのワガママでしょうか。
「明日は、お仕事ですか?」
ウーロン茶のストローを口に持っていきながら尋ねた。
「休みだよ。しかも、出張中だからビジネスホテルに閉じこもってるんです。ゆきちゃんは。お仕事?」
「はい。仕事です。」
そう伝えると、物凄く驚いた顔をして、
「ごめん。こんな時間になっちゃった。申し訳ない。」
両手を前に合わせて、軽く頭を下げた。
「全然大丈夫です。楽しかったので、帰りたくなくって、私も、遅くまで付き合わせてごめんなさい。」
そう伝えながら、一緒に頭を下げた。
もう会う事はないように思うと、少し寂しさを感じながら
お礼を伝えて、別れた。
きっと彼はホテルに帰り、私は、寮へと帰った。