ただのワガママでしょうか。
と思っているのか、
それとも、まだ・・・と思っているのか。

もし、そろそろと思っているなら私から言わないと
気を使ってくれているだろうし、
でも、逆の場合だと、せっかく私に付き合ってくれているのに
その思いを無下にしてしまう気もする。

そうやっていつも、どうして良いのか分からない。

そんなことを見破ってかだいちゃんは、
「今、思っていることそのまま言ってみて」なんて
優しく問いかけてくれる。

それなのに私は、
「だいちゃんの話は面白くて、楽しいです」
なんて可愛げもなく、答えてしまう。
嘘ついていることが、バレているのであろうか。
だいちゃんは、少し悲しそうにくしゃっと目を細めて笑った。
私との時間なんてつまらないだろうな。
それからは、何もそのことには触れてこない。
それが、だいちゃんの優しさなのか、初対面という無関心なのかもしれない。



< 14 / 65 >

この作品をシェア

pagetop