大宮課長は今日もいじわる

真希ちゃんにはあまり話したくなかった。
なぜなら真希ちゃんと大宮課長は
通じてるいからだ。
うっかり何か喋ってしまって、
課長の耳に入るのは避けたいし。

真希ちゃんに根掘り葉掘り聞かれて
結局色々話して自滅する前に
私は逃げるように家を出たのだった。

水本くんは私の近所のコンビニで
車を止めて待っていた。
可愛らしい軽自動車だ。
私が目入るとすぐに出て来て、
大きく手を振った。

私がお待たせと言いながら駆け寄ると、
素早く反対側の助手席側まで移動し、
私の足が止まると同時に、
助手席のドアを開けてくれた。

優しい!
それにとても自然。
大宮課長なら絶対そんなことしてくれない。
「さっさと乗れよ」とか言って、
そもそも車外に出てこないと思う。

水本くん…いい人かも!

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